住宅購入時ってバタバタして、何かと忙しいものですよね。
住宅ローンを検討中の時、「専門用語が沢山出てきて、正直分からない!」という方。
また、担当の人に勧められるがままにローンを組んでしまった方もいらっしゃるかと思います。
住宅ローンを組んで数年が経ち、他の住宅ローンのほうが良かったかも…と後悔したことはありませんか?
実は住宅ローンは、他の住宅ローンに借り換えができるんです。
「住宅ローンの借り換えはいつでもできるの?」と疑問をお持ちの方に、借り換え時期や条件、借り換えの手順をご紹介していきたいと思います。
■目次
住宅ローンの借り換えはいつでもできるの?
結論からいうと、住宅ローンの借り換え申し込みは、いつでもできます。
ただし、申し込んだからといって、必ず借り換えができるわけではありません。
今の住宅に住み続けながら、住宅ローン契約をした金融機関とは別の金融機関からお金を借り、先の住宅ローンを一括返済して、新たに住宅ローンを返済していくこと。
借り換えのメリットは、住宅ローンの返済額を減らすことができることです。
今よりも低い金利の住宅ローンに借り換えると、総返済額を減らすことができ、月々の支払い額も減らすことができます。
借り換えを検討する場合は、必ず審査を受けなければなりません。
例として、2つの銀行ホームページより住宅ローンの説明について見ていきましょう。
【イオン銀行 住宅ローンの場合】
ご利用条件:以下の基準を満たす個人のお客様
(1) お借入時の年齢が満20歳以上満71歳未満で、最終返済年齢が満80歳未満の方
(8疾病保障付住宅ローンまたは、ガン保障特約付住宅ローンの場合は、満20歳以上から満50歳未満で、最終返済年齢が、満80歳未満の方)
(2) 当行所定の団信用生命保険に加入できる方
(3) 安定かつ継続的な収入の見込める方
・給与所得者は6か月以上勤務し、前年度年収100万以上の方
・会社経営者は前年度年収100万以上で、事業開始後3年経過していること
・個人事業主は、前年度所得100万以上で、事業開始後3年経過していること
(4) 日本国籍を持っている方、または永住許可を受けている方
引用:イオン銀行
【楽天銀行 住宅ローンの場合(金利選択型)】
ご利用条件:以下の基準を満たす個人のお客様
(1) お借入時の年齢が65歳6か月未満の方で、完済時年齢が満80歳未満の方
(2) 日本国籍を持っている方、または永住許可を受けている方
(連帯債務者・抵当権設定者も同様)
(3) 前年度の年収が、連帯債務者と合算で400万以上の方(自営業の方は、申告所得となる)
(4) 本件借り入れと他の借り入れ金額を合算し、年間返金合計金額が年収の30~35%以下である方
引用:楽天銀行
どちらも、様々な条件があることが分かります。
これらの条件に当てはまらない方は、申し込みをしても落とされてしまいます。
検討し直したほうが良いでしょう。
しかし、上記以外の銀行での借り換えの場合はどうなのか?
もっとわかりやすく、全体に当てはまる大体の基準を知っておきたいですよね。
こちらでも借り換えについて詳しく解説しています。
借り換えできない時期や条件について
住宅ローンの借り換えができない時期や、条件をおおよそ事前に知っておく必要があります。
借り換えができない時期や、条件とはいったいどのような状況をいうのか、分かりやすく2つに分けて説明していきます。
借り換えができない理由
例)
- 住宅ローンを組んだ時、夫婦2人の収入で組んで、その後どちらかが専業主婦(夫)になった場合
- ローン名義人が会社を辞め、自営業になった場合
- 年収が減少した場合
- 住宅ローン以外のローンを組んでいる場合
例)
- 過去1年以内に住宅ローンの支払いが滞ったことがある場合
- クレジットカードの支払いが遅れた場合
- 借り入れ当初に頭金がなく、諸経費もろもろ全額ローンで組んだ場合
- 建築基準法を満たさない増改築をした場合
以上が、借り換えをできない時期や条件に該当します。
また多くの金融機関では、住宅ローンを借り入れする際に年齢制限があります。
なぜかというと、団体信用生命保険への加入が必要だからです。
この団体信用生命保険に加入可能な最終年齢が80歳まで。
80歳までに完済できることを条件としていて、ほとんどの金融機関では20歳~70歳までの申し込みとなっています。
ただし、例外もあります。
フラット35の親子リレー返済を希望している場合です。
この場合は、後継者(子ども)の年齢を基準とするので、親の年齢が70歳以上でも申し込むことができます。
お近くの金融機関で相談してみましょう。
さて、借り換えできない状況から、どうしたら借り換えができるか?
それは、事前準備が必要です。
借り換えするための事前準備対策を見ていきましょう。
借り換えできない場合の対策について
借り換えできない場合の対策についてまとめてみました。
- 年収が下がっている場合…頭金を準備し、借入金額を減らす
- 自営業の場合…収入が安定するまで待つ
- 他にもローンがある場合…他のローンを一括返済し、住宅ローンのみにする
- ローンの返済が遅れたことがある…ローンの返済を滞りなく支払い、1年間待つ
先ほどの借り換えができない場合の有効な解決策はどれなのか、具体的に見ていきましょう。
- 住宅ローンを組んだ時、夫婦2人の収入で組んで、その後どちらかが専業主婦(夫)になった場合
- 年収が減少した場合 借り入れ当初に頭金がなく、諸経費もろもろ全額ローンで組んだ場合
- ローン名義人が会社を辞め、自営業になった場合
- 住宅ローン以外のローンを組んでいる場合
- 過去1年以内に住宅ローンの支払いが滞ったことがある場合
- クレジットカードの支払いが遅れた場合
建築基準法を満たさない増改築をした場合には、残念ながら解決するのは難しいです。
ローンの借り換えを行いたくても、建築基準法を満たしていないと住宅ローン自体を組めないので、借り換えもできません。
その他の項目については、借り換え審査の対策をきちんと行えば、問題は解決されます。
しかし、審査に通らなかったという記録は一定期間残るので注意が必要です。
何回も足を運ばず事前準備をして、借り入れできる環境を整えてから行うのがベスト。
はじめの項目で、借り換えができない条件に当てはまってしまったら、対策をして時期まで待つのが良いでしょう。
借り換え審査の手順について
住宅ローンの借り換え審査の手順について、ここでしっかりとおさらいしておきましょう。
- 借り換え先を複数検討する
- 事前審査の申し込みをする
- 本審査の申し込みをする
- 借り入れ中の住宅ローンを全額繰り上げ返済する
- 契約手続きを行う
- ご融資実行(先の金融機関からの抵当権抹消書類の受け取り・登記の受付)
このような手順で、審査からご融資実行まで行っていきます。
審査は事前審査と本審査があり、それぞれ結果が出る日数が異なるので詳しく見ていきましょう。
事前審査
事前審査はそろえる書類も少なく、早くて翌日に結果が出ます。
ただし、会社員か自営業者かによってそろえる書類は異なってきますので、よく確認してそろえてください。
<事前審査時の必要書類>
会社員(給与書所得者) | 個人事業主・自営業 | 法人代表者 | 入手先 | |
住宅ローンの申込書
|
〇 | 〇 | 〇 | 各金融機関より |
印鑑(認印も可)
|
〇 | 〇 | 〇 | 各自 |
本人確認ができるもの (運転免許証・パスポート・住民基本台帳カード・写真入りのマイナンバーカード) ※必ず両面コピーをすること |
〇 | 〇 | 〇 | 各自 |
借り換えを行いたい物件の資料 (物件販売のチラシ、見積書・間取り図、土地の公図など)
|
〇 | 〇 | 〇 | 取引先の不動産会社や建築業者より |
源泉徴収票 | 〇(前年度分) | ー | 〇(直近3年分) | 勤務先より |
確定申告表と付表 | ー | 〇(直近3年分) | 〇(直近3年分) | 各自 |
法人の決算報告書
|
ー | ー |
〇(前3期分・科目明細付など) |
会社より |
<他にローンの借り入れがある場合>
・借り入れ中の償還予定表や、残高証明書
<住宅ローン借り換えの場合>
・借り入れ中の償還予定表や残高証明書
・借り入れ中の返済口座通帳1年分
本審査
本審査は公的な書類を必要とし、全部そろえて提出しても最低2週間かかります。
<本審査時の必要書類>
会社員(給与所得者) | 個人事業主・自営業 | 法人代表者 | 入手先 | |
ローン本審査申込書 | 〇 | 〇 | 〇 | 各金融機関より |
本人確認ができるもの(運転免許証・パスポート・住民基本台帳カード・写真入りのマイナンバーカード) ※必ず両面コピーをすること |
〇 | 〇 | 〇 | 各自 |
住民票 | 〇 | 〇 | 〇 | 市町村役場より |
印鑑(実印) | 〇 | 〇 | 〇 | 各自 |
印鑑証明書 | 〇 | 〇 | 〇 | 市町村役場より |
借り換えを行いたい物件資料 (物件販売のチラシ、見積書・間取り図、土地の公図など) |
〇 | 〇 | 〇 | 取引先の不動産会社や建築業者より |
源泉徴収票 | 〇(前年度分) | ー | 〇(直近3年分) | 勤務先より |
確定申告書及び付表 | ー | 〇(直近3年分) | 〇(直近3年分) | 各自 |
法人の決算報告書 | ー | ー | 〇(前3期分・科目明細付など) | 会社より |
住宅ローンの借り換えを考えている方は、事前審査の審査結果は通常2年間有効です。
事前審査をしておけば、自分のタイミングで借り換えの申し込み(本審査)をすることが可能なのです。
注意点は年収や他のローンを組んでいないかなど、事前審査後から状況が変わっていないか確認しておくこと。
その点にしっかり注意して借り換えを検討していきましょう。
借り換え事前審査を検討している人はこんな方もいる!
借り換えの事前審査に申し込んでいる人は、すぐに借り換えを検討している人だけではありません。
例えば、こんな様々な状況の方も事前審査に来ているようです。
- 頭金が貯まってから検討したい
- どうやって借り換えしたらよいのか分からない
- 借り換えの方がお得だどうかわからない
- 借り換えの審査が通るか相談したい
- 借り換えの相談を誰にした良いかわからない
借り換えでは、以下の2つの条件が当てはまった場合、お得になります。
住宅ローンを組んだ時の金利>現在の金利の場合
金利が現在の方が低くなっている場合です。
現在の借り換えを検討しているローンに借り換えした方がお得でしょう。
新しい金利に借り換えすると、低い金利でローンを組むことができます。
変動金利や短期間の固定金利に現在借り入れている場合
変動金利や短期の固定金利は、将来的に金利水準が上がり返済額が高くなります。
長期間の固定金利のローンに借り換えすることで、完済するまでの毎月の返済額、総返済額が確定し、返済額が安くなります。
借り換えをする事によって金利の上昇による負担を軽減し、総返済額の減少を期待できるので、ぜひ検討を視野に入れてみましょう。
住宅ローンの借り換えはいつでもできるの?まとめ
住宅ローンの借り換えについておさらいしていきましょう。
- 借り換えの申し込みは、いつでもできる
- 申し込んだからといって必ずしも借り換えができるわけではない
- 事前審査・本審査があり、必要書類を用意する
- 事前審査の結果は早くて翌日、本審査は2週間以上はかかる
- 会社員・個人事業主・会社経営者によって提出書類が異なるので、よく確認する
- 借り換えた方がお得な場合もあるので、複数の住宅ローンを見比べて検討する
住宅ローンは、住宅を購入する人にとって、長いお付き合いになります。
はじめは、よくわからないまま住宅ローンを組んでしまった…という方多いでしょう。
これから様々な住宅ローンを見て、借り換えを検討していくことがおすすめです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。